国土交通省では、住宅ローン減税等の主要な住宅税制の効果検証をEBPMの観点から進めるに当たって「住宅税制のEBPMに関する有識者会議」を開催している。
先月20日の第1回会合では、ロジックモデル案や検証方法について議論が行われた。ロジックモデルとは、政策課題とその現状(データ・ファクト)に対し、投じられたリソース(インプット)、政策の具体的な活動(アクティビティ)、活動の産出物(アウトプット)、活動の成果(アウトカム)、最終的に生じた変化(インパクト)を図示化したもの。EBPMにおいて、政策目的とロジックの明確化は極めて重要とする。
住宅ローン減税の目的として、1)住宅取得促進、2)内需の拡大、3)省エネ住宅の普及、4)子育て世帯支援等を挙げ、配布資料では、それぞれのロジックモデルを例示。委員からは、3)4)における短期アウトカムについて、住宅ローン減税額の上乗せを消費者が認知したうえで行動変容につながったのか、アンケート等で検証する必要があるといった意見が出された。
また他の資料では、ビッグデータを用いて住宅ローン減税の効果を検証した分析を紹介。住宅ローン減税の最大控除額の100万円の変化に対応して、住宅需要は10~15%程度変動することが示された。
■参考:国土交通省|住宅税制のEBPMに関する有識者会議|
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000068.html