少子化社会での税制のあり方 可処分所得増加への具体策答申

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税制審議会はこのほど、日本税理士会連合会より諮問のあった「少子化社会における税制のあり方について」に関して、答申を取りまとめ発表した。答申は少子化の現状と影響を俯瞰し、現在実施されている少子化対策の効果や問題点等を検証したうえで、少子化に歯止めをかける税制はどうあるべきかに焦点をあてて検討が行われた。ポイントは以下の通り。

○少子化の最大の要因は、結婚・出産・子育てに対する経済的負担の重さにあり、税制においても現役世代の可処分所得を増やす施策が最も有効である。〇そのことで、現役世代の社会保障費の負担感が軽減されるという副次的な効果も見込まれる。〇具体的には、世帯単位課税の現役子育て世代への選択的導入の検討、年少扶養控除の復活、就業調整問題への対応として配偶者控除及び配偶者特別控除の廃止並びに社会保険制度における被保険者の範囲の見直し、託児施設の設置費用等の税額控除、賃上げ税制の中・長期的制度化などを提言する。

また、少子化対策は、結婚や出産を考える者に対する給付等による直接的な支援がより効果的であり、税制のみならず、社会保障政策による出産にかかる医療費、保育費、学費の無償化などの支援が、今まで以上に必要であると付言されている。

■参考:日本税理士会連合会|税制審議会が答申~少子化社会における税制のあり方について|

https://www.nichizeiren.or.jp/whats-new/240401a/