金融審議会は、鈴木俊一金融担当大臣の諮問を受け、「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方」について検討することを決定。現在、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が開発中のサステナビリティ開示基準で規定された開示項目を有価証券報告書に取り込むとともに、第三者保証のあり方について検討する。
適用対象や適用時期は、新たに設置した「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ(仮称)」で詳細を詰めるが、グローバル投資家との建設的な対話を行うとの観点から、当初はプライム市場上場会社又はその一部とする。また、適用は、SSBJのサステナビリティ開示基準の最終化が2025年3月を予定しているため、早くても2026年3月期以降からとなりそうだ。
また、有価証券報告書における開示については、内閣府令等を改正することで実現するが、第三者保証に関しては、監査証明と同様の仕組みを導入する場合には、金融商品取引法の改正が必要となる。現在、日本では、任意でサステナビリティ情報に対する保証を行っている企業も多いが、諸外国の例にならえば、日本においても保証業務の提供者は監査人に限定しないことが有力視される。
■参考:金融庁|サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関する検討(金融審議会総会・令和6年2月19日)|
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/soukai/siryou/20240219/1.pdf