令和6年度税制改正大綱(12) 戦略分野国内生産促進税制

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我が国の供給力強化につなげるため、GX、DX、経済安全保障という戦略分野において、民間として事業採算性に乗りにくいもので、国として特段に長期投資が不可欠なものを選定し、その生産・販売量に比例して法人税額を10年にわたり控除する戦略分野国内生産促進税制が創設される。

対象となる物資「産業競争力基盤強化商品」は半導体、電気自動車、グリーンスチール、グリーンケミカル、SAF(持続可能な航空燃料)で、物資ごとに単位当たり控除額が設定される。措置期間を通じた控除上限は、既設の建屋等を含む生産設備全体の取得価額。各年度の控除額は、デジタルトランスフォーメーション投資促進税制の控除税額及びカーボンニュートラルに向けた投資促進税制の控除税額との合計額で、当期の法人税の40%(半導体は20%)を上限とし、控除限度超過額は4年間(半導体は3年間)の繰越を可能とする。

企業の投資の中長期的な予見可能性を高める観点から、措置期間を計画認定から10年間という極めて長期の措置とするが、適用にあたっては一定の賃上げ・設備投資を行っていることが要件となる。

GX分野に該当する物資については、GX経済移行債から財源を確保し、その範囲内で税額控除を行う特殊な措置となる。

■参考:財務省|令和6年2月2日 所得税法等の一部を改正する法律案(第213回国会における財務省関連法律)|

https://www.mof.go.jp/about_mof/bills/213diet/index.htm