鈴木財務相は27日の記者会見の中で、タワマン節税を是正するために国税庁が相続税の算出方法を是正するという一部報道を受けての質問に、マンションの相続税評価に関しては、国税庁の通達に基づく評価額と、時価が大きく乖離する事例が把握されており、令和5年度与党税制改正大綱でも、市場価格との乖離の実態を踏まえ、適正化を検討するとされている。
これを踏まえ、国税庁は有識者会議を設置し、見直しの具体的な検討を行い現在進行形で検討していると語った。見直しの目的は税収増ではなく制度の公平性を保つという趣旨との理解を促した。
一部報道では、国税庁はマンション節税・タワマン節税と呼ばれるマンションを巡る不均衡な税負担の是正策として、2024年1月から相続税評価額を「実勢価格」の6割以上に引き上げるとする新たな算定ルールを設定するとしている。17年度税制改正では、高層マンションの中間階から0,26%固定資産税を引き上げる見直しが行われた。今回の相続税評価額の見直しでは、所有するマンションの実勢価格が分からない場合に、国税庁の新たな計算式を使って築年数や階数等を入力し、出された値を従来の評価額に掛けて、その6割を新たな評価額とするとしている。
■参考:財務省|鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和5年6月27日(火曜日))|
https://www.mof.go.jp/public_relations/conference/my20230627.html