社会保険の加入逃れ 強制立入り検査実施へ


法人の事業所等、社会保険の加入義務がありながらも保険料負担を避けるために加入しない事業所はいまだに後を絶たない。建設業などでは社会保険に加入しないことによる法定福利費というコストの少なさを利用して、加入している他社よりも安めの見積もりを出すなどの行為も多いことから、国土交通省でも社会保険加入についてはチェックを厳しく行っている。

厚生労働省はそのような社会保険の加入逃れを行っている事業所に対して、日本年金機構が強制的に立入検査を行うことが可能になるよう、権限の強化を行う方針だ。同省によると、現在、社会保険に加入している事業所は約236万社だが、加入逃れをしているとみられる事業所は約36万社あるとしている。約15%の事業所が加入逃れをしているわけで、看過できる状況ではない。同省は社会保障審議会の年金部会において、日本年金機構が強制的な立入検査を可能とする権限強化案を示した。年内に具体案をまとめ、来年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。

社会保険の加入逃れについては、そこで働く従業員からの申告も増えている。本来受けられる給付が受けられない場合は、損害賠償請求までされかねない。いつまでも逃げ切れるものではないことを理解すべきだろう。