所得税は高所得者や多様化対応 政府税調が中間報告


政府税制調査会はこのほど、「経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告」をまとめた。この中では、勤務経費の概算控除であるとされるわが国の給与所得控除が他の主要国の同様な制度と比べ金額水準が高いことについて、適正化が必要であるとし、当面は高所得者について水準の見直しを進めていくことが適当とした。

他方、現行の終身雇用を前提とした個人所得課税の仕組みは、副業や兼業、雇用的自営の増加など近年の働き方の多様化に追いついていないとして、所得計算の方法、所得分類のあり方について検討が必要だと言及。特定の働き方による収入にのみ適用される給与所得控除や公的年金控除といった「所得計算上の控除」から、働き方によらず適用される基礎控除等の「人的控除」へと負担調整のウェイトをシフトすべきとした。ただ、具体的な見直し方法は意見が分かれ、併記される形となった。

また、公的年金等控除については、給与所得控除とあわせて適用できるうえ、収入が増加しても控除額に上限がない点を「手厚い仕組み」と指摘し、特に高額の所得がある者については見直すべきだとした。

このほか、確定申告・年末調整手続の電子化の推進やマイナンバー制度の普及促進などに向けた提言も示された。

■参考:税制協議会|経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告|

http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/2017/29zen16kai1.pdf