Weeklyコラム 商店街の主要顧客


平成27年に入って、訪日外国人旅行者数が急増している。例えば、平成27年1月~9月は中国から約384万人が訪日した(平成26年1月~9月は約179万人。日本政府観光局による)。国内外の観光客が増加して、町ぐるみで観光客の取り込みに邁進している商店街もある。

しかし、観光客が急増した地域を中心に、商店主と地域住民の双方から不満の声が上がっている。商店街に観光客向きの商品や商店は増えたが、多くの八百屋・肉屋・魚屋等が廃業し、地域住民は遠くの大型店に行かなければならない。商店主は、「観光客向けに店舗デザインや品揃えをしなければ、観光客は来ない。店舗・接客・商品を観光客向けに変更しても、季節・流行等によって盛衰が変化して、経営が安定しない」と言う。

今、観光客が多い商店街へ行くと、役員から「商店街のターゲットを観光客にしたいが」と言う相談を受ける。筆者は、「地域密着ではない商店街が繁栄しますか。地域住民から頼りにされない商店街が存在出来るか否か、もう一度考えてみましょう」と言う。商店街は地域コミュニティの一つである。観光客をリピート客にすることは難しい。観光客も商店街の大切な顧客であるが、コミュニティの主要構成員である地域住民を無視して商店街は成り立たない。