抗告人による全部取得条項付き種類株式の取得に反対した抗告人の株主である相手方らが、会社法172条1項(26年法律第90号による改正前のもの)に基づき、全部取得条項付き種類株式の取得の価格の決定の申し立てをした事案で最高裁第一小法廷は、1株13万0,206円とした原決定を破棄、原々決定を取り消し、抗告人側が提示した公開買い付け価格である同12万3,000円とすると判決した。原審は、取得日までの市場全体の株価の動向を考慮した補正をするなどして算定すべきで、公開買い付け価格の採用はできないとした。 続きを読む