日本社会のシングル化(未婚者・死別者・離別者等が増加)が進んでいる。例えば、2015年の生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚したことが無い人の割合)は、男性約25%、女性約15%である。
離別者も年々増加している。特に、親と同居して経済的に依存している場合(パラサイトシングル)、より多くの問題を抱えている。福祉対策は別にして、まず将来の親の病気、死亡後に備える行動が必要だ。本人の年金が充分でない場合は深刻だ。定年まで安定した勤め先や自営業務等を持っていないような場合は、多くの問題点がある。
全ての態様を解決する案は無いが、特定の事業所に勤務する気が無いならば、本人や親が早いうちに自営業の開業を検討したらどうだろうか。一般に、小規模な販売店や飲食店、サービス店を自宅や商店街等で開業する。本人が意欲を持てば、必要資金・営業店舗・開業ノウハウ等の公的支援も各種受けられる。自営業者であれば定年はなく、親の介護の際にも自由度が高い。勿論、もし開業が出来たとしても、必ずしも商売が首尾よく進むか否かは分からない。しかし、本人の努力により、親とは独立した生き方が出来、年金を準備したり、地域に人的つながりを形成したり出来るかもしれない。難しい挑戦だが、試みてもらいたい。