他人ごとではない 年金記録のトラブル

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普通に会社勤めをし、厚生年金保険料を支払っていたつもりでも、実際問題としてその期間の記録がつながっていないことがままある。マスコミでもさかんに報道されているが、この年金記録のトラブルを、どこか他人ごとのように受け取っている人も少なくない。

しかし、かつて転職をしたことがある、一度自営等の第一号被保険者になったことがある方などについては、かなりの確率で記録の漏れが発見されている。そろそろ年金の受給年齢に達しようかという人は一度、年金事務所で記録を確認してみた方がいいだろう。企業側としては、高齢者の給与設定について、年金、雇用保険の継続給付、そして給与の三本立てで考えたいところだ。そのため、年金記録の不備により、従業員の年金額が変わってしまうようでは給与設計上、問題が生じる。少ない年金額を元に多少高めに給与を設定し、その後で記録漏れがわかり年金額が増えたとしても、それを理由に給与を下げるのは困難だ。

定年前くらいに、企業としても従業員に年金記録の確認を促してみてはどうだろうか。記録漏れにより本来より少ない年金を生涯受け取る不利益を考えれば、従業員にとっても損のない話だろう。月額数万円程度増えるケースはままある。