R3年度賃金不払残業是正結果 115企業一千万円以上支払い

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厚生労働省は賃金不払残業が疑われる企業への監督指導を行った結果、令和3年度において不払いとなっていた割増賃金が支払われたもののうち、一企業で百万円以上となった事案を取りまとめて公表した。

是正を受けた企業は1069で対前年度比7企業増加している。また、一千万円以上の割増賃金を支払った企業は115(同3増)となった。支払われた割増賃金の合計額は65億781万円(同4億7,833円減)となり、一企業あたり平均609万円、労働者一人あたりで10万円となった。業種別に見ると、割増賃金の遡及支払対象労働者や是正支払額がもっとも多いのは保健衛生業で、いずれも約4分の1を占めている。

コンプライアンス意識や従業員の権利意識の高まりもあり、労働基準監督署等には労働者やその家族から時間外労働について、「賃金が適切に支払われていない」などの相談が多数寄せられている。これまでは発覚しなかったなどの安易な考えでずさんな労働時間の管理を行うと、一気に巨額の支払いが発生する事態にもなりかねない。一社あたり平均で600万円以上の支払いが発生している事実を再度確認すべきだろう。適切な労働時間の管理は労働者のみならず企業も守ることになる。

■参考:厚生労働省|監督指導による賃金不払残業の是正結果(令和3年度)|

https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/chingin-c_r03.html