厚生労働省は第73回全国労働衛生週間を実施する。9月1日から9月30日までが準備期間、10月1日から10月7日までが本週間となる。各職場での巡視やスローガンの掲示、労働衛生に関する講習会、見学会の開催などが予定されている。
全国労働衛生週間は昭和25年以降、国民の労働衛生に関する意識の高揚、事業場における自主的労働衛生管理活動を通じた労働者の健康確保のために毎年開催されている。今年度のスローガンは「あなたの健康があってこそ 笑顔あふれる健康職場」に決まった。近年、過重労働による健康障害や精神疾患の増加など、職場における健康確保の重要性が高まっている。新型コロナウイルス感染症の脅威が続く中、休業4日以上の労働災害は令和3年に19,000人以上発生するなど、感染症対策も重要な要素となっている。
また、高年齢労働者の増加に伴い、転倒・腰痛災害も増加傾向にある。安全対策に加えて、若年期からの健康づくり等の取組みも重要視されている。我が国では、労働人口の約3人に1人が何らかの疾病を抱えながら働いているとされている。労働力人口の減少が叫ばれる中、職場において病気を抱えた労働者の治療と仕事の両立への支援も必要となるだろう。
■参考:厚生労働省|令和4年度「全国労働衛生週間」を10月に実施|
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26899.html