東京商工リサーチは「大手居酒屋チェーンの店舗数」の調査結果を発表した。それによると、同チェーンを運営する上場の主要１４社の２０２１年３月末の飲食店舗数は合計６１５２店で、新型コロナウイルス感染拡大前の１９年１２月末に比べて１０４８店（減少率１４．５％）減った。
同社は「飲食店は大都市圏を中心に依然として厳しい経営環境が続いている。大手居酒屋チェーンは先行き不透明感から今後も店舗のスクラップが続くとみられ、各社の経営だけでなく、従業員の雇用にも影響が懸念される」と話している。コロナ前からの減少率が最も大きかったのは「金の蔵」などを展開する三光マーケティングフーズの５２．７％減（１０８店→５１店）だった。以下、JFLAホールディングス（ＨＤ）の３４．０％減（８４３店→５５６店）、首都圏のターミナル駅周辺で展開するダイヤモンドダイニングの親会社ＤＤＨＤの２６．２％減（４３５店→３２１店）の順。
一方、串カツ田中ＨＤはコロナ前（２７３店）から直近（２７９店）は６店増で、唯一増加。東京商工リサーチは「首都圏の主要駅前に積極的に出店し、かつ一つのメニューに特化せず、幅広い居酒屋メニューを扱う店舗の運営企業で撤退を進めるケースが目立つ」と分析している。
■参考：東京商工リサーチ｜「大手居酒屋チェーン」店舗数調査 上場14社の店舗数、新型コロナ前から1000店超の減少｜
