酒類卸売、昨年109社休廃業 コロナ直撃過去10年間で最多

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東京商工リサーチが発表した全国の酒類販売事業者動向調査によると、2020年に休廃業(解散を含む)した酒類卸売業は前年比36.2%増の109社で、過去10年間で最も多かった。

新型コロナウイルスの影響で主要顧客の飲食店が国の政策で休業したり、酒提供を制限されたことが主因。また、20年の酒小売業の休廃業は同11.9%増の225社に上り、過去10年間で最多だった。

酒類卸売業の休廃業は17年までは年間34~50社だったが、インターネット販売などとの競争激化で18年は76社、19年は80社に増えた。20年は新型コロナの直撃で100社を突破した。決算を集計した460社のうち、純損益が赤字となったのは114社で、前年の2倍強に増加。減収は342社で、前年から1.5倍に増加した。増収は65社にとどまり、前年から88社減少。酒小売業の減収企業は前年の308社から458社と、大幅に増加した。売上高上位20社をみると、減収は6社にとどまり、大手や中堅は売上高を伸ばした企業が多かった。一方、売上高1億円未満は483社を占め、小・零細企業は厳しい。赤字は156社と全体の2割に達し、前年から約1.5倍になった。黒字企業は546社で前年比8.0%減だった。

■参考:東京商工リサーチ|全国「酒類販売事業者」動向調査|

https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20210714_04.html