日本商工会議所と全国銀行協会が共同で設置した「経営者保証に関するガイドライン研究会」は、事業承継時に焦点を当てた経営者保証に関するガイドラインの特則に係るワーキンググループを設置した。
円滑な事業承継への対応が喫緊の課題となる中、その阻害要因となり得る事業承継時の経営者保証の取り扱いを明確化するため、特則の策定に向け実務的な観点から検討する。現行のガイドラインを補完するものとして、事業承継時の経営者保証の取り扱いについての具体的な着眼点や対応手法などを記載する。例えば金融機関の融資現場での参考となり、事業者にとって求められる対応の明確が図られ、経営者保証解除に向けた予見可能性が高まるよう、コベナンツ付き融資等の代替的融資手法、好事例等の例示、専門家活用等の記載を検討する予定。メンバーは金融機関側と事業者側の両業界団体の少人数に絞るが、メンバー以外にも議論に参加してもらい検討を進める。
後継者候補の確保にとって経営者保証がネックとなっている。安倍首相は後継者の経営者保証を可能な限り解除するための「個人保証脱却・政策パッケージ」を表明。政府として事業承継時の先代経営者と後継者からの二重保証の原則禁止等、あらゆる施策を講じる構えを示している。
■参考:日本商工会議所|事業承継時に焦点を当てた「経営者保証に関するガイドライン」の特則に係るワーキンググループの設置について(経営者保証に関するガイドライン研究会)|
https://www.jcci.or.jp/news/2019/1015160431.html