国税庁は先般、平成30年度の租税滞納状況を公表した。期限内納付に関する広報や納期限前後の指導の実施など滞納の未然防止、及び、厳正・的確な整理促進に努めた結果、30年度末における滞納整理中のものの額(滞納残高)は20年連続で減少し、前年度より4.8%減の8,118億円となり、ピークだった平成10年度の28.8%となった。
滞納残高は、前期の滞納残高と新規発生滞納額の計から整理済額を差し引いた額。29年度末の滞納残高は8,531億円。30年度の新規発生滞納額は6,143億円で、過去最も多かった平成4年度の32.5%となり、低水準が続いている。整理済額は前年度から横ばいの6,555億円となり、新規発生滞納額を上回ったため、滞納残高は前述の8,118億円となった。地方消費税を除く消費税の滞納残高は、前年度から4.1%減の2,904億円。
申告などにより課税されたものの額を示す、徴収決定済額は62兆4,838億円となった。滞納発生割合(新規発生滞納額/徴収決定済額)は前年度と同じく1.0%となり、国税庁発足以来の最も低い割合が続いている。
■参考:国税庁|平成30年度租税滞納状況について|
https://www.nta.go.jp/information/release/pdf/0019007_115.pdf