LIBORが公表停止の可能性 ヘッジ会計は継続適用できるか

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企業会計基準委員会は、基準諮問会議の提言を踏まえ、金利指標改革に起因する会計上の問題について検討に着手した。

LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)が2021年12月末にも公表停止となる可能性が高まっているが、例えば貸出がTIBOR参照に、デリバティブがO/N物新指標に変更になった場合、ヘッジ対象とヘッジ手段とで異なる金利指標を参照することから、ヘッジ会計を継続して適用できるかどうかが問題になっている。金融機関だけでなく、一般事業会社でもヘッジ会計を適用している企業は多く、その影響は大きい。

また、今回の問題は日本だけでなく、世界的にも問題となっている。国際会計基準審議会(IASB)は5月13日、金利指標改革(IFRS第9号及びIAS第39号の修正案)を公表。救済措置として、ヘッジ対象のキャッシュ・フローの基礎となっている金利指標が金融指標改革の結果として変更されないものと仮定することが提案されている。当面、企業会計基準委員会では、IASBの修正案に対するコメントについて検討を行う予定。今後、適時に検討を行っていくことになるが、スタンスとしては、国際的な歩調を合わせる方向で対応がなされることになりそうだ。

■参考:KPMG:IASB、公開草案「金利指標改革(IFRS第9号及びIAS第39号の改訂案)」を公表 |

https://home.kpmg/jp/ja/home/insights/2019/05/ifrs-news-flash-2019-05-07.html