Weeklyコラム 新たな田舎を探す

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昭和40年代頃地方から都会に出て、大学に入学したり、会社に就職したりした団塊世代が高齢者になった。東京郊外等の大型団地に一戸建てやマンションを持ち、定年後も多くが故郷に帰らず住み続けている。

親が生存中は孫を連れて定期的に帰郷するが、親が亡くなるとほとんど行かなくなる。さらに、東京郊外等で少年期をすごした団塊世代の二代目は多くが都会に就職して、親世代が住む同じ郊外に戻らない。況して、祖父母が住んでいた田舎に帰らず、親が住む郊外を自分の田舎と思う事もない。

人の流れは上記の通りだが、大都市又はその郊外に住み、自分の田舎を開拓する人々が相当いる。中には、団塊世代が相続を契機に田舎の墓じまいをして、新たな田舎を探す人もいる。また、受け入れる側も人口減少を防ぐ為、外部からの流入者を歓迎し各種施策を用意しつつある。例えば空き家や農地を格安で斡旋する等である。

近年ますます通信網(通信機器も)や交通網等インフラが整備されて、都会と田舎の往来時間は大幅短縮された。田舎でも買物の利便性が向上し(通販と宅配整備)、介護・病院等の福祉施設も充実してきた。今後、多くの人から田舎として選定される地域は、商売(農林業も含めて)や快適生活の好立地として有望になるかもしれない。