連合は先日、「『2020年度 連合の重点政策』に関する要請書」及び「国際労働機関(ILO)における『仕事の世界における暴力とハラスメント』に関する条約採択に向けた要請書」を菅官房長官に手渡した。
昨年、企業収益は過去最高水準となり雇用情勢も改善傾向が続いているが、労働分配率は低下しており、多くの労働者が景気回復を十分に実感するまでに至っていない。そこで今回の要望では、「持続可能で包摂的な社会の実現に向けた経済・財政運営の推進」として、2040年に向けた社会保障の将来像とそれを支える財政健全化や、サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配の実現、「すべての労働者の雇用の安定と公正労働条件の確保」として、あらゆる労働者に対し十分な賃金や労働条件の確保と職場環境整備に向けた予算措置や就労支援、ハラスメントの根絶に向けた対策、「すべての世代が安心できる社会保障制度の確立とワーク・ライフ・バランス社会の早期実現」として、医療・介護・保育の職員の処遇改善と勤務環境改善の一層強化と、労働者の育児介護と仕事の両立のための介護保険給付を確保、及び保育所や放課後児童クラブ等の整備の促進と待機児童の早期解消を強く要請している。
■参考:連合|支持と批准を!国際労働機関(ILO)「仕事の世界における暴力とハラスメント」条約案|
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/gender/stop_all_harassment/