既報の通り、年金事務所による社会保険未加入企業への加入促進が勢いを増している。それを裏付けるような資料が公表された。
資料によると年金事務所では法務局やハローワークなどと連携して、法人登記している、雇用保険に加入しているのに厚生年金に未加入となっている企業の把握を進めている。平成24年度には23,361件だった未加入企業への指導件数が平成25年度には65,163件に急増している。平成21年度は4,965件であり、わずか4年で13.1倍にもなっている。異常なペースと言っても過言ではないだろう。加入指導については、まずは文書や電話での加入促進を行い、加入勧奨に応じない事業所に対しては、従業員数の多い事業所を優先的に指導している。また、複数回にわたる指導に応じない事業所については立入検査を実施、必要に応じて日本年金機構の認定により強制的に加入手続きを行っている実態も明らかとなった。
なお、25年度の加入指導により19,099の事業所が新たに社会保険に加入している。指導により約30%の事業所が加入に転じたことになる。残りの70%のうち、加入対象となる従業員がいないなどの事業所以外については、今後、さらなる加入指導が行われることになるだろう。