企業会計基準委員会は(ASBJ)4月11日、財務会計基準機構(FASF)の基準諮問会議から提言のあった「財務諸表を継続企業の前提に基づき作成することが適切であるかどうかの判断規準の作成」について、検討すべき新規テーマとすることに決めた。
国際監査基準では、継続企業の前提に関する経営者の評価責任の記述について、どのような場合に継続企業を前提とした財務諸表を作成することが適切であるかの説明を含めることが求められており、適用指針や付録の監査報告書文例に適用される財務報告の枠組みが示されているが、日本の会計基準には特に明文規定はない。このため、日本においても経営者に継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することについて評価する責任があり、どのような場合に継続企業が前提として財務諸表を作成すべきかについて明らかにすることとしている。
今後、実務対応専門委員会で検討を行う。また、基準諮問会議から提言のあったもう1つのテーマである「金利指標改革に起因する会計上の問題」についても検討することに決めた。LIBORの恒久的な公表停止が見込まれる中、ヘッジ会計が継続できるか否かが問題なっており、今後、金融商品専門委員会で検討する。
■参考:企業会計基準委員会|2019年4月ASAF会議の報告/時価算定に関する会計基準等の公開草案に寄せられたコメントの概要/公開草案に寄せられたコメントの概要(速報)/基準諮問会議からのテーマ提言への対応|
https://www.asb.or.jp/jp/project/proceedings/y2019/2019-0411.html