特許権侵害対抗で支援強化を 知財紛争処理で日商が意見書

LINEで送る
[`yahoo` not found]

日本商工会議所は「知財紛争処理システムの改革を」と題する意見をまとめ、東商と連名で特許庁に提出した。

日商は「中小企業が原告となる特許権侵害の訴訟においては、損害賠償額の算定方法や証拠収集手続きに課題がある。このままでは中小企業は技術を開発しても、特許を取得・活用する意欲が大きく削がれ、イノベーション創出に影響を及ぼしかねない」と懸念を表明。(1)悪質な侵害行為の抑止・損害賠償額の適切な水準への引き上げ(2)証拠収集手続きのさらなる強化(3)中小企業が侵害に対抗するための支援―を要望した。

(3)については▽弁護士費用は一般的な訴訟に比べ3.5倍程度かかる。特許権者が侵害者を訴える場合に限り、敗訴侵害者の負担となるように特段の措置をとることで民法の原則の例外とすべし▽知財訴訟における弁護士費用や調査費用、損害賠償請求・差し止め請求のための手数料等、費用負担を補償する保険制度や補助金の創設等を検討すべし▽現行の海外知財訴訟費用保険制度を拡充し、知財訴訟の際の弁護士費用等が一定程度補償され、かつ中小企業に対して保険料の補助を行うべし―などと提言した。同意見書は、特許庁による知財紛争処理システムの見直しに対して商工会議所としての見解を表明したもの。

■参考:日本商工会議所|知財意見「知財紛争処理システムの改革を」の提出について|

https://www.jcci.or.jp/news/2019/0215193000.html