経済同友会は「経済成長と競争力強化に資する物流改革」と題する報告書を公表。(1)物流版シェアリング・エコノミーの実現(2)先進技術の積極的な活用(3)聖域のない国内制度の改革―を提言した。
同友会は「深刻な人手不足を発端として(物流が)破綻の危機に瀕し、持続させることが困難な状況に陥っている」と危機感を表明。物流を取り巻く課題として▽物流に起因する地方、中小企業の競争力低下▽人口減少時代における物流インフラの持続可能性の危機▽災害リスクへの対応▽地球環境問題への対応▽物流業界の構造問題の露呈―を指摘。
その上で(1)では▽同エコノミーを実現するための基盤、発荷主・着荷主・物流事業者の有機的結合の確立に向け規格化とプラットフォームの構築▽トラック輸送のシェアリング実現に向け一定の安全基準を満たした自家用トラックの活用▽地方部における鉄道輸送のシェアリングを目指し新幹線物流の実現▽輸送容器、都市部施設のシェアリングを目指しハードの共同使用―を提唱。(2)では生産性向上特別措置法によるプロジェクト型「規制のサンドボックス」制度の本格的な運用を要望。(3)では▽外国人ドライバーの活用▽自動運転時代を見据えた高速道路の新たな活用▽港湾物流改革―を呼びかけた。
■参考:経済同友会|経済成長と競争力強化に資する物流改革|
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2018/190205a.html