労働時間(残業時間)の規制を始め、定年延長・継続雇用等の改革(働き方改革)が社会全体で注目されている。さらに、社員が健康体を維持しながら出来るだけ長く働き続け、結果会社も雇用確保が充実するような対応策が奨励されている。
ところで、あまりマスコミで話題にならないのが、経営者の健康管理である。人を使う立場にある為、労働時間や健康管理等は自己責任で行えば良いという事だろうか。しかし、中小企業経営者の健康問題は深刻である。経営者が病気で長期間仕事が出来なくなれば、業績が低迷したり、取引先を失ったりすることも珍しくないからである。一般に、経営者はどんな健康管理の心掛けをしたら良いだろうか。ごく基本的な例を示してみたい。
(1)信頼のおける健康書を1冊以上持ち、日頃から知識を吸収して、その実践に取り組む(筆者は、貝原益軒著『養生訓』を持つ)(2)自己の体質や性格を研究し、それに合ったスポーツ・体操・食事内容等の選択を行う。十分な睡眠や休養は大切であるが、人の体は適度に動かす事によって長持ちする(3)良い体の姿勢と正しい呼吸法を身に付ける。ある教育学者が、姿勢の良い少年は「成績が良い」「健康である」「素行が良い」と言っている。経営者も同様かもしれない。