自民・公明両党は先般、31年度税制改正大綱を公表した。今後数回にわたり掲載するうち、今回は基本的考え方を述べる。
〇消費税率10%への引上げに備え、需要変動の平準化に向けた対策や軽減税率制度の準備促進に向けた取り組みを徹底する。引き上げ後の一定期間、自動車と住宅の購入に対する税制上の支援策を講ずる。〇「生産性革命」と「人づくり革命」に向け、研究開発税制を見直すと同時に、中小企業による生産性向上のための投資や、地域経済を牽引する企業に対して支援策を講ずる。○平成30年度税制改正における法人の事業承継税制に続き、個人事業者への贈与税・相続税の納税猶予制度を創設する。○税収が安定的な地方税体系の構築に取り組むため、地方法人課税における税源の偏在を是正する。
〇パリ協定に基づく削減目標の達成や災害防止に向け、森林整備等を推進する安定的な地方財源とするべく森林環境税及び森林環境譲与税を創設する。〇日本企業の海外展開における公平な競争条件を確保し、課税逃れに効果的に対応するため、電子化を含む経済実態の変化等に応じた国際的なルール作りに積極的に参画する。〇仮想通貨取引等、経済取引の多様化・国際化が進む中、納税者による自主的で適正な申告を確保する環境整備を進める。
■参考:自民党|平成31年度税制改正大綱|
https://www.jimin.jp/news/policy/138664.html