知財紛争処理の見直しで提言 特許庁に意見書提出―日商

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日本商工会議所は、知財紛争処理システムの見直しに係る意見をまとめ、東京商工会議所と連名で特許庁に提出した。同庁産業構造審議会知的財産分科会特許制度小委員会で議論されている知財紛争処理システムの見直しに対して商工会議所として意見を述べたもの。

意見書は▽知財訴訟では中小企業の勝訴率は大企業より低い▽中小企業は大企業に比べ判決における損害賠償額の認定率が低い―の調査結果を踏まえ、(1)損害賠償制度の見直し(2)証拠収集手続きの強化(3)訴訟に係る弁護士費用の負担配分(4)中小企業に対する裁判費用の支援(5)権利の安定性―の5項目を要望。

(3)では弁護士費用について、敗訴侵害者の負担となるよう民法709条の相当因果関係の判断に関する運用を見直すべき(4)では弁護士等の費用負担を補償する保険制度や補助金の創設などを検討すべき。保険制度については、現行の海外知財訴訟費用保険制度を拡充するとともに、保険料の補助を行うべきだ―と提言した。また(1)で特に特許法第102条第3項の特許実施料相当額については、損害賠償額が「通常の特許実施料相当額」を上回るよう法定するとともに、増額につながる考慮要素を明確にすべき―などと要望した。

■参考:日本商工会議所|知財紛争処理システムの見直しに係る意見について|

https://www.jcci.or.jp/recommend/request/2018/1116113645.html