続く最低賃金引上げ さらなる生産性向上が課題に

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先日、厚生労働省の中央最低賃金審議会が地域別最低賃金を全国平均で前年比1円増の26円引き上げる答申を行ったが、実際にはその目安を上回る引上げとなった地域が23県となり、前年と比べて大幅に増えたことがわかった。

今回の引上げにより、最低賃金が最も高い東京都で985円となる。最も低いのは鹿児島県の761円で、格差は224円となり前年より3円差が広がった。改定により、28都道府県で時給が800円以上になった。東北地方、中国、四国、九州等を中心に時給700円台の地域はまだ残っているが、現状の引上げペースが続けば2020年には日本全国で最低賃金は800円台となる見込みだ。なお、東京と神奈川においては2019年に1000円台突入が予想されている。政府が掲げる3%引上げはこれで3年連続達成されたことになる。労働者側にとっては朗報であることは間違いないが、企業側にとっては負担増の側面が否めない。いかにして生産性を向上させ、無駄な人件費を省くかは今後も大きな経営課題となるだろう。

なお、厚生労働省では賃金引上げに向けた生産性向上の事例集を作成している。中小企業・小規模事業者向けなので、自社に取り入れられる施策があれば参考にすべきだろう。