厚生労働省は、平成29年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数を公表した。申出件数自体は平成27年度から3年連続の減少となった。近年、求人票と実際の雇用条件の相違が社会問題化するなど、労使双方の意識が高まったことがその要因と思われるが、それでも条件相違の申出は8,507件(対前年度比8.5%減)となっている。 条件相違の申出等の具体的な内容別の件数は、「賃金に関すること」が全体の27%で最多となり、以下、「就業時間に関すること」が21%、「職種・仕事の内容に関すること」が15%となっている。
要因としては「求人票の内容が実際と異なる」が3,362件、「求人者の説明不足」も2,070件発生している。意図的に求人の条件を引き上げ、採用を有利にしようというのは論外だが、求人担当者による説明不足も頻繁に起きているようだ。
求人票の内容が実際と異なる場合の対応は、求人票が無効等の「その他」が1,755件、「求人票の内容を変更」が777件、「求人取消」についてはハローワーク側が取り消した分と事業所側が取り消した分を合わせると384件、「職業紹介の一時保留」が257件となっている。