労使間交渉の実態調査 安定的な労使関係が浮き彫りに

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厚生労働省は労働組合を対象として、労働環境が変化する中での労働組合と使用者等の間で行われる団体交渉、労働争議及び労働協約の締結等の実態等を明らかにすることを目的に、労使間交渉の実態調査を行っている。

先日公表された平成29年の「労使間の交渉等に関する実態調査」結果を見ると、労使関係が安定的と認識している労働組合は89.1%(対前年比0.4%減)となった。微減ではあるが、過去3年間に労働争議があったと回答した組合は1.7%(平成24年調査時3.6%)で、多くの事業場で労使間の争議がないことが明らかとなっている。

過去3年間になんらかの労使間交渉があった事項については、「賃金・退職給付に関する事項」が89.7%(対前回調査比6.2%増)、「労働時間・休日・休暇に関する事項」が79.0%(同8.1%増)、「雇用・人事に関する事項」が65.9%(同3.3%増)となった。交渉の結果、労働協約の改定がされた、または新たに労働協約の規定が設けられた事項は「育児休業制度、介護休業制度、看護休暇制度」47.6%(対前回調査比17.9%増)、「休日・休暇」41.8%(同18.8%増)、「賃金額」36.0%(同13.0%増)となっている。