波長の合う人合わない人という言葉がある。これを経営指導者(中小企業診断士・弁護士・税理士・公認会計士・社会保険労務士等)と経営者の関係で捉えた場合、具体的に何を基準して決まるのであろうか。
筆者は、「世間話全般の共感度」が要因の一つと考える。定期的に訪問して面談する関係であれば、一般に数分間の世間話で始まる。勿論、深刻な課題があるような場合は、直ちに本題に入るかもしれない。経営者の性格・年代やマスコミの話題等によって臨機応変に選択し、経営者が気を落とす内容にならないように注意する。世間話は、当日のテーマに関連していればより有効である。
例えば、「~駅前の商店街にまたコンビニが出店しましたね」という世間話の後、「我が社5店目の立地条件の問題点を考えてみましょう」という本題に入ったりする。更に、社員採用計画を検討するような場合は、社会一般の求人状況や賃金水準等の世間話から始める事がある。経営者がカゼだと言えば健康管理の世間話から入り、本題としてリスク管理や事業承継計画を検討する事もある。
留意すべきは、世間話が長話になったり、経営者が不快に思うような話はしない事である。世間話が楽しく自然に出来るようになれば、本題としての経営指導も容易になるであろう。