国土交通省の「中堅・中小建設企業等の海外進出の促進に関する検討会」が、建設産業の海外展開の促進に資する支援策のあり方について提言をまとめ公表。該当する企業にとって海外進出を成長のための一つの選択肢とするために、中堅・中小建設業海外展開推進協議会(JASMOC)の活用など今後の取り組みの方向性を示した。
検討会が実施した調査で、進出を希望する企業の半数が「現地特有の法制度、金融システム、商慣習への適応力」に弱みを感じ、リスク不安を理由に進出を希望しない企業の多くが「契約」「労務」「資材調達」にリスクを感じるという結果が出た。
こうした現状を踏まえ提言は海外進出促進に向けた課題として、▽効果的な情報提供▽現地ネットワーク構築・マッチングの充実▽人材育成・企業の能力向上▽外国人材の活用▽金融支援▽継続した検討―の6項目を挙げ、それぞれの項目について今後の取り組みの方向性を提示。それらを要約する形で、JASMOCに参画する企業、業界団体、国交省および関係機関等が連携し、課題解決に向けた積極的な取り組みが重要であり、環境の整備を進めていくことが必要だなどと指摘した。検討会は28年12月以降、3回にわたり開催され、今回、その成果をまとめた。
■参考:国土交通省|「中堅・中小建設企業等の海外進出の促進に関する検討会」提言がとりまとめられました中堅・中小建設企業が海外進出を選択肢にするために~|
http://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo03_hh_000212.html