帝国データバンクが発表した2016年の道路貨物運送業者の経営実態調査結果によると、総収入高は前年比0.8%増の20兆760億円で、11年以降6年連続で増収となった。ネット通販の拡大に伴い宅配便取扱個数が増加し、道路貨物運送業者の需要が増加したためだ。この調査は16年(1~12月期)決算の年収入額が1億円以上で、主に宅配、引っ越し、郵便、そのほか食品など特定業界の物流に特化したトラック・軽自動車・バイクなどで運送業を主業とする業者を対象に実施した。
年収入高が増収となったのは、5893社(構成比35.0%)、減収は5288社(同31.4%)、横ばいは5679社(同33.7%)で、増収企業が最も多かった。当期純損益が比較可能な7665社をみると、6902社が黒字で全体の9割を占めた。
年商10億円以上の企業は2684社で、年収入高合計は15兆3959億円。このうち、「500億円以上」の35社だけで5兆9988億円で、総収入高の約3割を占めている。業歴別に社数の分布をみると、「100年以上」は121社で、業歴30年以上の社数は全体の75.9%を占めている。従業員数が100人未満の社数は全体の90.3%を占め、小規模事業者の割合が高い。
■参考:帝国データバンク|道路貨物運送業者の経営実態調査 2011年以降、6年連続増収 ~ ネット通販がけん引、課題は人手不足 ~|
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p170603.html