厚生労働省は企業における生産性の向上と雇用管理の改善の両立を通じて、魅力ある職場づくりへの取組みを促進している。今年度から働きやすく生産性の高い企業や職場を表彰する制度を新設、先般、第1回受賞企業が決定した。
この表彰制度には全国から144の企業・職場からの応募があり、学識経験者・労使団体等の代表者などで構成する審査委員会での審査が行われ、「最優秀賞」(厚生労働大臣賞)に3社、「優秀賞」(職業安定局長賞)に4社、「奨励賞」(職業安定局長賞)に8社、合計15社が選ばれた。
中小企業から最優秀賞に選ばれた企業では、従業員の「感情の交流」を重視したコミュニケーションを活用し、「意欲向上」、「ミス減少」につなげたこと、大きくない企業の強みを活かし、各人の希望に応じて自由な選択で働ける企業環境を創出したこと等が評価された。同社は顧客と一緒に新しいものを創り出すという独自の経営理念や製造業を面白くしたいという社長の強い思いにより下請的な仕事からの脱却に成功、高付加価値な製品を生み出す企業に転換を果たした。
中小企業の規模の小ささを逆手に取った「大きくない企業の強み」は多くの企業にとって参考になるのではないだろうか。