固定資産税の免除を要望 耕作放棄地対策で農水省

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農林水産省は27年度税制改正要望で、耕作放棄地に対する課税を強化する一方、耕作放棄状態にある農地、ないしそうなる可能性のある農地を貸し出せば固定資産税を免除する措置を実施したい旨を要望した。いまや滋賀県全体に匹敵するほどに拡大した耕作放棄地の解消が主な目的。

地域内の分散し錯綜した農地利用を整理し、担い手ごとに集約化する必要がある場合、「農地中間管理機構」が耕作放棄地を借り受ける。機構は、必要な場合には基盤を整備するなどして法人経営、大規模家族経営、集落営農、企業などの担い手に対して農地を利用できるよう配慮して貸し付ける。機構に農地を貸し付けた所有者に対しては固定資産税を免除し、しない場合には課税を強化するという(強化内容は今後検討)。

すでに耕作放棄地となっている農地にとどまらず、耕作していた所有者の死亡などで耕作放棄地となる可能性のある農地も対象とする。農業委員会は所有者に対し、機構に貸す意思があるかどうかを確認する。手続きの大幅な改善・簡素化により耕作放棄状態の発生防止と速やかな解消を図る。農地の相続人の所在が分からないなどで所有者不明となっている耕作放棄地については公告を行い、都道府県知事の裁定で機構に利用権を設定する。