人間関係においては、相手の顔色を見て行動したり話したりすることが大事である。念の為、これは相手の機嫌をうかがって何でも迎合するという意味ではない。例えば、販売店や飲食店等の接客開始のタイミングは、お客の顔色を見ることによって捉えられる。「この商品に興味があるので、試着したい」「注文したいメニューが決まったので来てもらいたい」等は、お客の顔色を見ることによってわかる。
交渉事や営業活動においても、相手の反応を顔色を見て、商品に対するイメージ・評価・価格レベル・取引意欲等を知る。また、会議等においては、発言の反応(意見への賛成・反対、同調の程度等)は相手の顔色を見ながら話を進める。特に、自分の主張を通そうとするような場合は、相手(複数が多い)の顔色を見ながら押したり引いたりしなければ、相手に受容されない。
筆者は経営者等に何かを提案する時、顔色を見ながら話を進める。提案の内容や体裁も大切であるが、相手の顔色を見ることによって、「提案に興味を持った」「内容に共感した」「提案を受け入れる、又は提案に不満・不足を抱いた」等の反応をうかがうことが出来る。日頃から顔色を見ることに留意していれば、相手方の反応とその対処法をすばやく知ることが可能であろう。