観光庁は27年度観光の状況と28年度観光施策(観光白書)をまとめ公表。全世界の国際旅行者数が2030年に18億人に達すると予測されており、成長する世界の旅行市場でこの力強いインバウンド需要のパワーを日本の成長戦略・地方創生の礎とすることが重要だとの認識を示した。
白書は、宿泊業、旅行業などはインバウンド市場の急速な拡大等の変化に応えられておらず、人材育成も不十分だと指摘。同庁は(1)質の高い観光資源づくり(2)観光産業の国際競争力の強化(3)すべての旅行者が快適に観光を満喫できる環境の整備―などについて日本の課題を整理し、諸外国の事例にも触れながら日本が目指すべき方向性を記載したとしている。また、3月に取りまとめられた「明日の日本を支える観光ビジョン」の内容についても紹介した。
観光白書は、第1部平成27年観光の動向、第2部成長する世界の旅行市場を我が国の活力に~「世界が訪れたくなる日本」への飛躍~、第3部平成27年度に講じた施策、第4部平成28年度に講じようとする施策―の4部構成。27年(暦年)の訪日外国人旅行者数は1,974万人で、前年比47.1%も急増したのに対し、日本人の海外旅行者数は1,621万人で、同4.1%減と26年に続き減った。
■参考:観光庁|「平成27年度観光の状況」及び「平成28年度観光施策」 (観光白書)について|
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000283.html