健康保険の出産手当金・ 傷病手当金の給付額が変更に

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平成27年度健康保険法の改正により、4月から出産手当金及び傷病手当金の給付額が変更になる。従来の1日あたりの支給額は「休んだ日の標準報酬月額÷30×2/3」が給付額だったが、4月からは「支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30×2/3」が支給額となる。仮に支給開始日以前の期間が12ヶ月に満たない場合は、「支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額」と「28万円(当該年度の前年度9月30日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額)」を比べて少ない方の額を使用して計算することになる。

今回の改正は、意図的な給付金額の引上げを阻止する側面がある。休業直前になって報酬を引き上げる、または産休取得がわかった上で事実ではない標準報酬月額で資格取得をし、その額に基づいて支給を受けるなどの行為が後を絶たない。

たとえば、妊娠した社長の扶養家族である妻を、そのタイミングで社員として雇用、月額100万円の給与として資格取得するようなケースや休業に入ることがわかっている社員の標準報酬月額を引き上げる行為が行われている。今回の改正により、そのような行為が塞がれることとなる。