帝国データバンクが発表した「2024年の飲食店倒産動向調査」結果によると、同年の飲食店倒産件数(負債1000万円以上)は前年比16.4%増の894件で、過去最多を更新した。それまでは、新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言が発出された20年の780件が最も多かった。その後、コロナ禍のゼロゼロ融資や休業・時短営業に伴う協力金など国や自治体の各種資金繰り支援策により、22年には452件まで抑制された。
負債規模別に見ると、「1000万~5000万円未満」が692件で最多。以下、「1億~5億円未満」(93件)、「5000万~1億円未満」(92件)が続く。1億円未満の小規模倒産は784件と9割近くを占めた。一方、10億円以上の倒産は6件にとどまった。負債額最大はビヤレストラン、ビヤホールを展開していたアサヒフードクリエイト(東京)の89億9726万円。
業態別の倒産件数を見ると、最多は「酒場、ビヤホール」で212件。次いで、「中華料理店、その他の東洋料理店」(158件)、「西洋料理店」(123件)が続く。これら3業態に加え、「そば・うどん店」(27件)、お好み焼き屋などが含まれる「その他の一般飲食店」(65件)の5業態で過去最多を更新した。
■参考:帝国データバンク|「飲食店」の倒産動向調査(2024年)|
https://www.tdb.co.jp/report/industry/20250114-insyokutousan/