新聞販売店倒産、年間最多更新 部数減少や人手不足など

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東京商工リサーチは「2024年1―10月の新聞販売店の倒産状況」を発表した。それによると、同期間の倒産は40件(前年同期22件)に達した。すでに6月で30件発生し、年間最多だった14年と19年の29件を抜き、8月以降も増勢が続き最多件数を更新している。

同調査は新聞小売業の負債総額1000万円以上の倒産を集計、分析した。同社は「新聞販売店は部数減に加え、重要な収入源である折込み広告収入も落ち込んでいる。販売から配達まで人海戦術の労働集約型で、人手不足や人件費と配達コストの高騰が経営を直撃している」と分析している。

地区別では、人口が多い関東が22件(前年同期比69.2%増)、近畿が8件(同700.0%増)、中国が4件(同300.0%増)と、3地区で全体の85%を占めている。一方、北陸、四国、九州はゼロだった。都道府県別で見ると、東京都が7件で最多。以下、神奈川県が6件、埼玉県が5件、大阪府が4件で続く。原因別では、「販売不振」が29件でトップ、次いで「既往のシワ寄せ」(7件)が続いている。負債額別では、「1000万円以上5000万円未満」が28件で最も多く、7割を占めている。従業員数別では、「5人未満」が28件で最多。

■参考:東京商工リサーチ|2024年1-10月「新聞販売店」倒産状況|

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1199041_1527.html