ジェトロ世界貿易投資報告 岐路に立つ国際ビジネス

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ジェトロは2024年版世界貿易投資報告をまとめ発表した。ポイントは以下の通り。

(1)世界貿易、3年ぶりに減少:2023年の世界貿易は金額・数量ともに減少。地政学的緊張、海上輸送ルートの寸断、保護貿易主義的措置の増加など、貿易回復への道筋には高い不確実性が伴う。米中間貿易の減少傾向が目立つなか、中国はリチウム・イオン電池、EV、太陽電池などを中心に世界シェアを拡大。欧米諸国は、中国製品の過剰供給に対する警戒を強める。

(2)世界の直接投資に分断と再編の兆し:2023年の世界の直接投資は2年連続減少。資金調達環境の悪化などで、クロスボーダーM&Aが10年ぶりの低水準。新型コロナ禍後、欧米の対中投資は大幅減。中国企業は中東、ASEANへ投資を加速。日本の対外直接投資は回復局面へ。

(3)経済安全保障を巡る政策介入の応酬:補助金や関税措置など、政策介入の応酬が本格化。2023年に世界で導入された貿易投資を阻害する政策介入は3,500件超。

(4)サステナビリティ推進と新たな逆風:環境・人権のルール形成が進む一方、増加する負担に産業界は反発。EUでは一部の法案が軌道修正される事例も。米国でも関連投資に陰りが見え、共和党による反ESGも過熱傾向にある。

■参考:ジェトロ|2024年版 ジェトロ世界貿易投資報告~分断と協調 – 岐路に立つ国際ビジネス |

https://www.jetro.go.jp/news/releases/2024/ce2c34470a28aafa.html