ASBJが会計基準の年次改善 株主資本適用指針等を見直しへ

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企業会計基準委員会(ASBJ)は、原則として年1回、4月1日を基準日として、同委員会が公表した企業会計基準等について要変更事項があるかの確認作業を行い、改正又は修正を行う(企業会計基準等の年次改善)こととしているが、今回は企業会計基準第25号「包括利益の表示に関する会計基準」の適用に伴う変更や実務対応報告第10号「種類株式の貸借対照表価額に関する実務上の取扱い」における商法の参照箇所への対応などを行う予定だ。

例えば、包括利益会計基準が適用されることに伴い、連結財務諸表については、純資産の部に計上されたその他有価証券評価差額金の増減、繰延ヘッジ損益の増減及び為替換算調整勘定の増減が、包括利益を表示する計算書において表示されることになったが、株主資本適用指針等の複数の会計基準等においては、「純資産の部に直接計上された」という表現が使用されたままであるため、「その他の包括利益で認識した上で純資産の部のその他の包括利益累計額に計上」といった用語への見直しを行う。

なお、上記の改正は、適用までに一定の経過措置を設ける。仮に2024年12月に企業会計基準等が公表された場合には、2025年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用される(早期適用可)。

■参考:企業会計基準委員会|企業会計基準第 25 号「包括利益の表示に関する会計基準」|

https://www.asb-j.jp/jp/wp-content/uploads/sites/4/hyouji-hokatu_2012_1-1.pdf