近年はほとんどの企業が人手不足に悩んでいる。では、勤めたい人が楽に仕事を見つけられるかと言えば、いつの時代も人は職業選択や就職活動に苦慮する。只、仕事が見つからないと悩んでいる人の中には、仕事の選び方や準備の方針を誤っている場合がある。人が仕事を真剣に選ぶ場合、大きな要素は自己の素質であろう。個性的素質を明確に持っているような人は、比較的容易に仕事を決めるかもしれない。
しかし、大多数の人は自己の素質が何であるかさえ自覚する事は難しいと思われる。また、素質だけで思い通りの仕事を選べる訳ではなく、自己を取り巻く環境(家庭環境や経済状況等)とのバランスが重要となる。仕事を選ぶ時、一般に人は天職を理想とするが、自己の素質や努力とは関係なく他人の環境を羨む傾向がある。もし環境に問題があれば、それを克服する事こそ人が成長する素になる。
また、現代の高校生や大学生にとって、就職活動が社会人としての自覚が出来るか否かの大きな関門になっている。時々、就職活動の負担によって、落ち着いた勉学が出来ないと言う批判がある。しかし、職業選択や就職活動に悩む事は、若者が自己の素質や環境を見つめ直して、今後の人生設計をする有益な契機であり試練と捉えるべきではないだろうか。