Weeklyコラム 社長と社員の言い分

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親、特に父親と子は、昔から気が合わず悩む者が多かった。この状況は現代でも変わらない。物事の捉え方は、親子の年齢差や時代の思想、社会経験等によって違うから、当たり前の現象なのであろう。

社長と社員(又は上司と部下)の間にも似たような問題がある。例えば、社員が「社長は社員の気持ちが分からない」「社長は社員が提案する新しいことを何でも排除する」等の批判をしたりする。反対に、社長が「我が社の社員は経営や仕事の厳しさが分かっていない」「社員は給料をもらう有難みを知らない」等の言葉をよく聞く。

以上はどちらの言い分が正しいかの問題ではなく、要は相手の立場や考え方を冷静に思い遣る心情が不足しているのであろう。社長が社員の行動や心情を知る必要があることは当然であるが、社員が社長の思いを理解しようとする努力も大切であろう。そこで、社員から見た社長の評価が無責任な批判や悪口にならない態度は、どうすれば良いであろうか。その一つは、社長の意見を素直に聞く姿勢である。結論だけ聞いて反発するのではなく、その根拠や理由を確認したり想像したりすることである。もう一つは、自分が思い通りにならない不満や怒りを社長の所為にせず、自分の力量や努力の不足を反省することである。