今般「名取市犯罪被害者等支援条例」を制定した名取市が仙台国税局に対して、条例に基づき支払われる支援金の課税関係について文書で照会したのに対し、同局は文書で回答した。照会の趣旨は、以下の支援金が非課税所得に該当すると解して差し支えないかというもの。〇遺族一時支援金(30万円) 〇傷病一時支援金(10万円) 〇死体検案費用支援金(上限10万円)
災害等の見舞金で、その金額がその受贈者の社会的地位、贈与者の関係等に照らし、社会通念上相当と認められるものについては、課税しないものと取り扱われる(所得税基本通達9―23)。仙台国税局は、上記の支援金について、遺族に生じた精神的損害、被害者が受けた相当程度(療養期間1月以上、入院など)の傷病の被害、遺族が突発的に支出を余儀なくされた死体検案に要する費用、という損害の早期軽減を図ることを目的として支給するもので、心身又は資産に加えられた損害に対する「見舞金」としての性格を有し、地方公共団体が市民に対して支払う見舞金としていずれも社会通念上相当であるとした。
また、事業所得等に係る収入金額に代わる性質や役務の対価たる性質を有するもの、必要経費に算入される金額を補填するものではなく、課税所得にはあたらないと回答した。
■参考:国税庁|犯罪被害者等に対して支給される名取市の犯罪被害者等支援金の課税関係について|
https://www.nta.go.jp/about/organization/sendai/bunshokaito/shotoku/230919.htm