進まないリスキリングの現状 中高年層の学習行動に高い壁

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昨今、新聞紙上等でも目にする機会が増えた「リスキリング」だが、実際にはあまり進んでいないようだ。

株式会社パーソル総合研究所が行った34歳~54歳のミドル、55歳~60歳のシニアを対象とした「ミドル・シニアの学びと職業生活についての定量調査」によると、ミドル・シニア就業者の中で学び直しをしていると回答した「学び直し層」は14.4%にとどまっている。さらに詳細に区分すると、自ら学び直す意欲があるのは12.7%で、自ら学び直す意欲がなく、やむなく学び直しているのは1.7%となっている。

一方、特に学んでいることはない「非学習層」は77.3%に達しており、学び直す意欲があるとしながらも特に学んでいることがない「口だけ層」は29.8%、そもそも学び直す意欲がなく、特に学んでいることがない「不活性層」は47.5%に達している。最低賃金引上げやインフレに直面している現在、生産性向上は企業の喫緊の課題だ。しかし、就業人口の高齢化が進む中で、加齢とともに新たな学習行動を取らないミドル・シニア層がこれだけ存在している現状では、多くの企業で生産性向上への道筋すら見えない状況だろう。中高年層活性化への道のりは険しいようだ。

■参考:パーソル総合研究所|ミドル・シニアの学びと職業生活についての定量調査を発表|

https://rc.persol-group.co.jp/news/202308311000.html