第1・3四半期報告書は廃止に 女性管理職比率等は有報に開示

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金融審議会のディスクロージャーワーキング・グループは5月23日、これまで検討した内容を盛り込んだ報告書案を示し、了承した。

金融審議会総会で正式決定される。注目された四半期報告書については、第1・第3四半期を廃止し、四半期決算短信に一本化することが適切とされた。今後は夏以降に開示の内容や罰則、四半期決算短信に対する監査法人によるレビュー、四半期報告書廃止後に提出する半期報告書に対する監査法人の保証について検討が行われることになる。

サステナビリティ情報に関しては、有価証券報告書に新たに記載欄が設けられる。記載欄には、TCFD提言と同様、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの構成要素に基づく開示を行うこととするが、企業の開示負担が大きくなることに配慮し、当初は、「ガバナンス」と「リスク管理」はすべての企業が開示し、「戦略」と「指標と目標」は各企業が重要性を判断して開示することとしている。また、その他の非財務情報では、女性管理職比率、男性の育児休業取得率、男女間賃金格差について、有価証券報告書の「従業員の状況」の中で開示することが明記された。

なお、有価証券報告書の英文開示は推奨にとどまり、義務化は見送られている。

■参考:金融庁|金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第9回)議事次第|

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/disclose_wg/siryou/20220523.html