Weeklyコラム コロナ禍の規制と旅行

LINEで送る
[`yahoo` not found]

「旅することによって、賢い者はますます賢くなり、愚かな者はますます愚かになる。日常交際している者が如何なる人間であるかは一緒に旅してみればよく分かるものである」(三木清著『人生論ノート』新潮社)。

コロナ禍のまん延防止等重点措置により、経済活動だけでなく旅行等人の自由な活動が種々制約されている。特に旅行の自由規制は、人により感じ方は異なるが国民共通の苦痛ではなかろうか。旅行には、一人旅、友人・家族等と一緒に行くもの、修学旅行・社員旅行等団体で行くもの等多種ある。共通点は、日常生活から脱して、解放された気持ちになる事である。また、目的も区々で、仕事や所用の為の旅行もあれば、休養の為に温泉に行ったり、何かを発見・解決をする為に行ったりする旅行もある。

今度のコロナ禍の規制により、主に旅行関連業者の不利益が社会問題になっているが、同時に国民の娯楽休養・知識経験や情緒安定等の機会を奪っているとも言える。旅行の利益には、日常生活では気づかない新しい物又は知らない人を発見したり、日頃常識と思っていた事が実は違う考え方をする人々に気づいたりする。旅行は、日常で学べない知識経験、教育や人生哲学修得等の好機である。一日も早くまん延防止等重点措置が終わる事を祈る。