コロナウイルス緊急事態宣言 休業手当の支払義務どうする?

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新型コロナウイルス感染症による経済活動への影響が止まらない。連日、多数の新規感染者数の報告がなされ、一部商品の欠品及び買占めが続いている。

客が減少した飲食店などではやむを得ず休業に追い込まれることも少なくないようだが、その場合、問題となるのは従業員への休業手当の支払義務だ。事業主が経営判断として休業した場合は、事業主の都合による休業となり、休業手当の支払義務がある。

政府はおさまらない事態の収拾に向けて緊急事態宣言を発令。緊急事態宣言により、学校やライブハウス、野球場、映画館、寄席、劇場など多数の人が集まる営業施設に対しては、都道府県知事から営業停止要請が出されることになる。その場合の休業が事業主都合の休業になるか、または不可抗力によるものとなるか、厚生労働省でも見解が割れているのが現状だ。この休業は休業手当の支払義務はないと同省が明らかにしたという報道があったが、その後、同省ではこれを否定、情報が錯綜している。

現時点では緊急事態宣言に伴う休業については、法的に休業手当の支払義務はないと判断するのは早計だろう。雇用調整助成金などの受給も視野に入れつつ、労使協調で困難を乗り切る必要がありそうだ。

■参考:首相官邸|新型コロナウイルス感染症対策本部(第27回)|

http://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202004/07corona.html