特許庁は特許行政年次報告書2019年版をまとめ公表した。知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について直近の統計情報、特許庁の取り組み等をもとにまとめた。
平成の31年間で技術は大きく進歩し、生活を変えた。そうした技術を支えたのが知財権。冒頭特集では平成の時代にヒットした商品と技術の歴史を、知財という視点から振り返った。自動車、ゲーム、携帯電話機の3テーマについて、ヒット商品の出現と関連する特許出願データの相関を読み解いた。本編には同庁が取り組んでいる施策の情報に加え、スタートアップ経営者、大学研究者、個人発明家に焦点をあてたコラムや日本企業等の知財活動に関する各種統計情報 (利活用の状況や知財活動に関する費用等、企業別の特許・意匠・商標の登録件数ランキング、中小企業による特許・意匠・商標の出願件数など)も掲載。
中小企業は産業競争力やイノベーションの源泉として大きな役割を果たすとともに、地域の雇用を支える上でも不可欠な存在。報告書は、中小企業における知財活動は一層の加速が必要だとし、同庁は、知財の意識を高め、取得・活用を促進することが、よりイノベーション創出につながるとして、中小企業に対する支援施策の充実を図っていくとしている。
■参考:特許庁|特許行政年次報告書2019年版~知財の視点から振り返る平成という時代|
https://www.jpo.go.jp/resources/report/nenji/2019/index.html